ノウハウ

ドローン国家資格(二等資格)の実地試験の合格率はどれくらい?

2022年12月よりドローンの国家資格化が開始し、様々な場所で講習や試験が行われるようになりました。
既に国家資格に挑戦した方ならわかるかもしれませんが、実地試験は想定よりも難しかったでは無いでしょうか。
ここでは操縦ライセンス制度がスタートして1年が経過しましたが、ドローンスクール東京における合格率を共有させていただきます。

実地試験で利用される機体は、多くの場合はDJIのPhantomという機体(当社ではAutelのEvoという機体も使用)で、
現行機種であるDJIのMAVICシリーズと比べ機体の挙動が少し異なります。
さらに、試験ではATTIモードと呼ばれるGPSや各種センサを切った状態で飛行させるため、風に流されやすく機体も安定しません。

では、操縦技術などの技量をテストする実地試験の合格率はどれくらいなのでしょうか?
またどのような練習(対策)をすれば合格に近づけるのでしょうか?今回はそれらについてご紹介していきます。
今回は国家資格の二等資格(二等無人航空機操縦士)について説明します。

実地試験の合格率は68% ※2024年3月時点

2024年3月時点でドローンスクール東京では、二等無人航空機操縦士の実地修了審査(自動車免許でいう卒業検定)の合格率は68%となります。
こちらの合格率は実地修了審査1回目における数値のため、2回目以降の試験の場合、合格率はさらに上昇します。
ただし、本結果はドローンスクール東京での数値であり、試験会場の環境によっても変化しますので、あくまで参考程度にしていただけたらと思います。

運用開始当初は合格率が約40%程度でしたので、徐々に上がってきています。
なお、それでも民間資格である回転翼3級コースでは9割以上が合格されていましたので(民間資格の種類によって合格率は変動します)、
民間資格と比べると国家資格の合格率がとても低いことがわかります。

では実地修了審査(実地試験)の特徴や失敗しがちなポイントについて解説していきます。

実地試験の特徴

まず実地修了審査(実地試験)の概要について紹介します。
今回紹介するのは二等無人航空機操縦士(二等資格)です。

▽実地試験の流れ
①机上試験(飛行計画の作成)
②口述試験(飛行前点検)
③実技試験(・スクエア飛行・8の字飛行・異常事態における飛行)
④口述試験(飛行後点検、飛行後の記録)
⑤口述試験(事故・重大インシデントの報告)

▽試験に利用する機体 ※ドローンスクール東京の場合
DJI Phantom 4 Pro または Autel Robotics EVO

▽合格点数
70点以上(100点の持ち点からの減点方式)

まず試験の流れからわかるように実地試験では単にドローンを飛行させるだけではなく、机上試験や口述試験も含まれています。
そのためドローンを飛行させる実技試験までに持ち点を失ってしまい不合格になってしまう可能性もあります。
また机上や口述試験は減点される点数も多いので、しっかりと内容を覚えて減点のないに注意しましょう。

そして最も難しいのがドローンを飛行させる実技試験になります。
まず冒頭でも述べたように使用される機体はPhantom 4 Proを使用している場合が多いです。
この機体は現在主流となっているMAVICシリーズと比べて挙動が異なります。

イメージとしてMAVICシリーズはプロポの入力に対してキビキビと動く(カクカクした動きになりやすい)ですが、Phantom 4 Proは滑らかに動きます。
なので機体が思い通りに動かないからといって入力を入れすぎると、大きく動いてしまい減点ラインに入ってしまうこともあります。

ドローンスクール東京で国家資格を受験する場合、試験と同じ機体で練習(講習)を受けることができますが、
実地試験のみを受ける場合は機体の挙動に注意して操縦しましょう。

また、国家資格の実技試験の特徴として試験コースが広く、操縦者もドローンのホームポイントから離れていることも挙げられます。
実地試験で操縦者はホームポイントから8.5m離れた位置から操作することになります。
またコースが広いので端まで行った際に減点区画に侵入していないか見極めるのが難しくなっています。
なので練習をする際には機体の前後感覚(奥行き)を意識して行うと良いでしょう。

実地試験で減点されがちなポイント

続いて実地試験で減点される方が多いポイントを紹介していきます。
減点されるのが方が多いポイントは以下の順番になっています。

① スクエア飛行における「経路逸脱」
モニター画面を見ながらのスティック操作は「監視不足」の減点対象となります。
飛行中モニター画面で経路を確認することは出来ませんので距離感を意識した練習を心がけましょう。
スクエア飛行は最も飛行エリアが広いのでその分機体の位置が把握しづらくなります。
減点ラインに近づいていないかドローンを静止させ確認しながら飛行しましょう。

② 8の字飛行における「不円滑」
右手と左手が連動しないと、<前進→停止→回転→前進→停止→回転>のように「不円滑」な飛行になりやすいです。
両スティックを同時に動かせるようにしっかりと練習しましょう。

③ 全項目を通じて「安全確認不足」と「指示と異なる飛行」
離着陸前に「周囲の安全確認」をしていただいていますが、特に着陸時に確認を忘れてしまい「安全確認不足」となることが多いです。
また、前進と上昇を間違えたり、左右の移動と回転を間違えたりと操縦ミスにより「指示と異なる飛行」となってしまうことが多いです。

こういったことは、ミスしやすいと常に意識しておくことで防げます。
操縦に関しては指示を受けたら一旦頭に入れ、入力するスティックの操作と指示が一致しているか冷静に考えることでミスを防げるでしょう。

試験時間は長めに取られているので慌てず冷静に操作するのがポイントです。

国家資格に向けての対策方法

ここでは最後に国家資格の実地試験に向けてどのような対策を行えばいいのかまとめます。

・奥行きに注意する
実技試験ではホームポイントから操縦者は8.5mも離れているので奥行きが分かりにくくなります。練習の際には奥行きを意識しながら行いましょう。

・机上試験と口述試験はしっかりと覚える
机上試験と口述試験のは減点される点数が実技と比べて大きいのでミスが無いようにしましょう。また実技試験ではほとんどの方が減点ラインに入ってしまっているので、実技試験のために点数を残しておくという意味でもミスをしないようにしましょう。

・経路逸脱しないようにする
スクエア飛行は最も飛行エリアが広いのでその分機体の位置が把握しずらくなります。減点ラインに近づいていないかドローンを静止させ確認しながら飛行させましょう。

・両スティックを同時に操作できるようにする
8の字飛行では前進操作と回転操作を同時に行わなければならないため、迷わず両スティックを動かせるように練習しましょう。スティック操作に関してはトイドローンやゲームなどでも練習できますので、考えなくても操作できるようになるまでとにく練習しましょう。

・ミスしやすいポイントを把握し冷静に操作する
「安全確認不足」と「指示と異なる飛行」が全体を通して見受けられるミスとなっています。ミスをしやすいポイントを練習中にインストラクターに聞いたり、自分のミスを覚えておき本番ではミスをしないように意識しましょう。
また、慌てずに指示を受けたら考えてから操作に移すのもミスを減らせられると思います。

まとめ

ドローン国家資格の実地試験の合格率と減点されがちなポイントやその対策について紹介しまた。
国家資格にこれから挑戦しようと考えている方は是非今回の記事を参考にしてみてください。

民間資格を受ける際にも今回紹介した内容を意識して練習することで国家資格に挑戦する際に役立つと思います。

ドローンスクール東京では二等資格の講習だけでなく民間資格である回転翼三級の講習も行っております。
回転翼三級で使用する機体は、国家資格の実地試験で利用するPhantom 4 Pro のような滑らかな挙動で動くので国家資格の練習にもなると思います。

回転翼三級を受けると国家資格の講習の一部免除も受けることができるので、国家資格に興味の無い方もある方も是非初めの一歩として受けることをオススメします。

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