ノウハウ

ドローン操縦時に絶対にやってはいけないこと

2021年末から事前登録が開始した機体認証制度が導入された背景は「航空法範囲外での事故・事件の急増」が一つだそうです。

こういった規制がより厳しくならないよう気をつけるために、今回はドローン操縦時にやってはいけない操作・判断をご紹介していこうと思います。

電源の順番

まずは電源ON、OFFの順番です。

昨今、数は少ないですがドローンを開発しているメーカーは増えており、トイドローンから一般機まで様々です。

それら全てで共通しているわけではありませんが、電源を入れる順番は「プロポ(操縦機)→ドローン」をオススメします。
 
基本的にドローンは機体とプロポ(操縦機)がセットになっており、再接続作業を行なったり、修理に出さない限り外れることはありません。

ですが、先に機体のみ電源を入れてしまうと、近隣のプロポ、電線、トラック無線などからなんらかの影響を受けて突然プロペラが動き出したり、逆に他者のプロポに干渉し混線してしまう可能性もあります。

特にドローン練習場など、機体数が多い場所では同じメーカー・同じモデルの機体が複数集まることが予想されますので、「なかなか自機の映像が映らない・モーター下のLEDが黄色で点滅している・アプリ操作に重さを感じる」などの症状が感じられたらすぐに電源を切り、プロポ→機体の順に焦らず操作してみてください。

水平ではない場所で離着陸

空撮または点検でも離着陸地点は必ず水平な地面で行いましょう。

理由は2つで、「センサーに不具合が生じる・離着陸直後が不安定になる」ためです。

まずセンサーですが、ドローンは内部にあるIMU(慣性計測装置)で自身の角度、それに見合った速度等を計算しています。

つまり機体を常に水平に保つためのセンサーと言えます。

簡単にエラーが出ることは少ないですが、激しく接触したり、斜面で電源を入れたりすると、その状態を正常と判断し離陸後に傾きが生じ真っ直ぐ飛行できなくなる場合があります。

そういった誤差を正常値に戻す「キャリブレーション」作業も用意されていますが、こちらももちろん水平な地面で行ないましょう。
 
離着陸時については以下の通りです。

地面付近では自身で巻き上げた風で少しの間機体が不安定になります。

そのため、例えば斜面の下にパイロット、上に機体を配置すると機体自身の風が斜面で流されてパイロットの方に急速で飛んでくる可能性があります。

慣れてくれば流される前に上空へ機体を逃すこともできるようになりますが、初心者の頃は慎重になりすぎてこの現象になることが予想されますので、まずは現場として斜面から離着陸させないように心がけましょう。

やむを得ず飛行させる場合は斜面下方に人を配置しないよう心がけましょう。

急上昇、急操作

次は技術的な注意点です。

一般機は事故を起こさないよう作られていますので、急にスティックを離しても自動で停止するよう設定されています。

しかし、移動に関してはスティックを倒すほど加速し、離しても慣性が乗った後に停止しますので力加減に注意しましょう。
 
特に長距離や高高度を飛行させる際は、実際のスピードに対して「距離は短く、速度は遅く」見えてしまいます。

まだ大丈夫だろうと思っても、予定地を出ていた、第三者に接近しすぎた等のトラブルになり得ますので、「一定のペースを保つ」練習をしておきましょう。

速度の目安は「人の歩行速度」です。

悪天候での飛行

これはドローンを扱う上で必ず守らなければいけない事項です。

まず悪天候とは「雨・雪・強風」が代表的です。日常生活でもできれば避けたい天候ですね。

これらの天候がドローンに合わない理由は「精密機械の塊」だからです。

その外見からもわかるようにモーター・バッテリーが直接外に面しています。

モーターに水が付着すると配線のショート、錆の原因になります。

バッテリーについてもショートして、最悪爆発事故の原因になり得ます。

雪は一見雨よりは避けやすそうに見えますが、プロペラに当たると水しぶきとなり機体全体に霧吹きのように当たることになりますので水同様極力飛行は控えましょう。
 
電波混線や低バッテリーなど、想定されているトラブルは機体が自動対処してくれますが、そもそも推奨されていない使い方をすると墜落等の最悪の事態を引き起こす原因となります。
 
風は姿勢制御に問題が発生します。

性能上風速10m/sまで耐えられるモデルも増えてはいますが、それでも機体が斜めになることに変わりはありませんので、風と同じ方向に操作した場合追い風となり想定外の速度で事故の原因となります。
 
一部産業用ドローンでは雨天時の飛行をサポートしているモデルもありますので、お持ちの機体性能をよく確認しましょう。

自動帰還中の無理な操作

自動帰還(RTHともいう)はホームポイント(最初に離陸した地点)をGPSで記録し、任意のタイミングや低バッテリー時に自動で戻ってくる機能です。

墜落や事故を防ぐことができる便利な機能ではありますが、「挙動が素早すぎる」という難点もありますので使うタイミングやロケーションに注意しましょう。
 
自動帰還中は「真っ直ぐ帰ることを最優先」に動いていますので、移動中の調整はほとんど効きません。

例えば帰還中に左右で見やすい位置に整えようとしても、ちょっと動くだけですぐにホームポイントへの直線上に戻ってしまいます。

さらにカメラの向きもホームポイントの方へ固定されますので、ドローン始めたての方は混乱しないよう注意です。
 
さらに帰還中の速度は目安とされている「人の歩行速度」よりも速く設定されていますので障害物が多い場所やホームポイントと建物が近い場所での使用は控え、ご自身の操作で帰還させましょう。
 
無理な操作を加えると、戻ろうとする力の反動で意図しない動きが発生します。

着陸寸前の操作

最後に一番気をつけなければならない着陸時の注意点です。

「水平な場所での離着陸」でもお伝えしましたが、着陸時はモーターの回転数が下がっていきますので、自身で起こした風の影響を受けやすくなっています。

加えてドローンは重量が軽いものが多いためちょっとした操作で大きく動きやすくなります。

さらに着陸する=付近に人や建物が多いことになりますので、大きく逸れすぎた、第三者が近づいてきた等の特別な理由がない限り移動はさせず真っ直ぐ降ろしましょう。

やむを得ず移動させたい場合は一旦風の影響を受けない高度まで上昇してから位置を調整しましょう。
 
以上、今回はドローン操縦時にやってはいけないポイントをご紹介しました。

あくまで代表的なポイントになりますので、現場ごとに違和感を感じたり、条件が出された場合は必ずそちらを優先してください。
 
12月から始まっている機体認証や年末に予定されている国家資格化からわかるように、これからは事故や事件が発生した際に「誰がどんな原因で起こしたのか」が詳細に記録されていくことになりますので、前提としてトラブルを起こさない飛行方法を心がけていきましょう。
 
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