インタビュー

【ドローン未来通信vol.27】経済産業省 次世代空モビリティ政策室様

ドローン未来通信では、様々な方に今後のドローンの可能性についてインタビューを行う企画です。
27回目の今回は経済産業省の次世代空モビリティ政策室 係長の古市 有佑様です。
 
2021年6月28日に小型無人機に係る環境整備に向けた官民協議会より、国内におけるドローンの今後の方向性を示す「空の産業革命に向けたロードマップ2021」が発表されました。
今回は、その最新版ロードマップのなかで経済産業省が所管する部分について、具体的な活動内容含めてお話をお伺いしました。
ドローンに関わる全ての方にご参考になる内容となりますので、是非ご覧ください。

------------------------------------------------------------------
経済産業省
製造産業局 産業機械課
次世代空モビリティ政策室 
係長 古市 有佑(ふるいち ゆうすけ)様
------------------------------------------------------------------

経済産業省はドローンの「技術開発」と「利活用促進」を担当

ハミングバード:
国土交通省は航空法などドローンの飛行に関するルールに関して担当されていますが、経済産業省としてはドローンにどのように関わっているのでしょうか。
 
経済産業省 古市様:
はい、経済産業省(以下「経産省」)としては「技術開発」と「利活用促進」という2つのトピックがあります。
 
技術開発については、「空の産業革命に向けたロードマップ2021」に沿って順に説明します。青色部分が技術開発について記載されている部分です。
さらに技術開発は大きく「機体」と「運航管理」に分かれています。

※空の産業革命に向けたロードマップ2021はこちら
 
まず、機体に関してですが、今後セキュリティ対策されたドローンが求められていくなかで、経産省としても「安全安心なドローン基盤技術開発」を進めています。
詳細については後述します。
次に「具体用途に応じたドローンの技術開発」ですが、こちらは経産省ではなく、農林水産省(以下「農水省))や国土交通省(以下「国交省」)が担当になります。
農水省であれば農薬散布用のドローン、国交省であれば物流用のドローンなどの技術開発をしていくことになると思います。
 
「試験手法」から「運航の省人化」「UTMS」「リモートID」までは、経産省所管の「DRESSプロジェクト」になります。
 
※DRESSプロジェクトとは(https://nedo-dress.jp/
ロボット・ドローンが活躍する省エネルギー社会の実現プロジェクト。物流、インフラ点検、災害対応等の分野で活用できる無人航空機及びロボットの開発を促進するとともに、社会実装するためのシステム構築及び飛行試験等を実施するプロジェクト。2017年から2021年までの5カ年計画。
 

「試験手法の開発」については、今後始まる航空法の機体認証制度を見据えて機体の産業規格化を目指すものです。
アメリカ航空業界の例で言えば、アメリカ連邦航空局(FAA)が審査基準として、例えば「安定して飛行できること」というパフォーマンスベースの基準を用意し、アメリカ材料試験協会(ASTM)等の民間の規格団体が細かい規格を作っていく流れになっています。
技術進歩の早い分野のため、あえてすべてを法律事項としないことで、技術進歩を取り入れやすくしており、世界的に見てもこのような流れが主流となっています。
 
日本でも「レベル4(有人地帯における目視外飛行)を見据えた航空法改正」が国会で可決されたため、日本でも国際的な主流にのって同様の取組を促進したいと思っています。
ただし、残念ながら日本の民間団体は、アメリカと比べてリソースや予算規模の面でも状況が異なるため、国として支援する方針で、具体的な試験手法開発をDRESSプロジェクトで開発し、規格化は民間団体である日本産業用無人航空機工業(JUAV)様と連携をして進めている状況です。
こういった取組を通じてメーカーによる第一種機体認証(第三者上空飛行に対応)、第二種機体認証取得を支援していきたいと考えています。

ハミングバード:
ありがとうございます。第一種機体認証と第二種機体認証の違いについて教えてください。
 
経済産業省 古市様:
機体認証については、具体的な中身は2022年度の施行に向けて今後国交省を中心に議論されていくと思いますが、今後の航空法の考え方としてドローンを飛行する際のリスクを3段階にわけて、第三者上空飛行等のリスクの高い飛行をカテゴリⅢ、飛行経路直下に第三者が存在しないようなこれまで飛行許可が出されていた飛行等がカテゴリⅡ、個別の許可承認を要しないリスクの低い飛行をカテゴリⅠと分類したときに、第一種機体認証はカテゴリⅢにおける機体認証であり、第二種機体認証はカテゴリⅡにおける機体認証です。

カテゴリⅡは現在の法制度でも飛行許可が出ている範囲なので、ある程度の機体メーカーさんは対応方法について想定できる範囲だと思っています。
 
一方で、第一種機体認証は、第三者上空を飛行する機体であるため、極力墜落しない、あるいは墜落したとしても被害軽減できる性能が求められると考えられており、ヘリコプターや飛行機に近い基準で安全性を求められると思います。
その具体的な基準については、国交省が中心に議論しているところです。
 
ハミングバード:
ありがとうございます。第二種機体認証と第一種機体認証の「試験手法」の部分も具体的に教えて頂けますか?
 
経済産業省 古市様:
はい、例えば機体メーカーさんがスペック情報として「最大風速○M」と記載されていますが、実は風速の計測方法はメーカーさんによってバラバラだと言われています。

このような状況では、例えばA機体、B機体が同じ性能を持っていたとしても、計測方法の違いによって、A機体の耐風性能をB機体が上回るといった事態が発生してしまいます。そのため例えば、耐風性能を測る風洞試験など機体性能を正確に測る試験手法開発に経産省で取り組んでいます。
 
ハミングバード:
そういうことですね、理解しました。ありがとうございます。

今後は「空飛ぶクルマ」「航空機」との調和に向けた運航管理の技術開発を行っていきたい

経済産業省 古市様:
次に「UTMS(ドローン運航管理システム)」を説明します。
今後多くのドローンが飛び交うことになることが予想されますので、事前に飛行計画情報を共有し、ドローン同士がぶつからないように事前調整する必要があります。

また、運航中の飛行情報も共有し、仮に異常事態が発生し、計画外の飛行をしている機体を検知した場合には、周辺の機体にアナウンスし、危険を回避してもらうなど、将来を見据えた技術開発が必要と考えております。このUTMS開発を2017年から2021年まで続けてきました。
 
なお、2017年当初から現在に至るまで、この5年間で海外の議論も大きく前進してきたと感じています。
そしてこの期間に「空飛ぶクルマ(無操縦者航空機)」というものが出てきました。

経産省は今後「空飛ぶクルマ」にも注力しており、昨年の7月にドローンと空飛ぶクルマを一体として見る室を作りました。
それが、私が所属しています「次世代空モビリティ政策室」になります。
なお、これは国交省も同じ動きで、国交省の場合は今年の4月に「次世代航空モビリティ企画室」を作られました。
 
2017年から5年間かけて、UTM(ドローンの運航管理)を開発して、技術的な目途はついてきたので、今後は「空飛ぶクルマ」あるいは、「航空機」との調和に向けた運航管理技術の高度化に向けて技術開発を行っていきたいと考えています。
 
ハミングバード:
ありがとうございます。空飛ぶクルマの話がありましたが、今回のロードマップから「空飛ぶクルマ」が新しく入ってきました。
ここは産業として期待できるからこそ、という理解でよいでしょうか?
 
経済産業省 古市様:
はい、おっしゃるとおりです。
「空飛ぶクルマ」はヘリコプターと比較した時に、基本的にはドローンと同じで、自動自律飛行が可能になるため、運航のコストが下がります。
また、電動化によって、部品点数が減ることで製造・整備コストも下げることが出来ますので、より空の移動を自由にできる点が魅力的であると考えています。
 
例えば、空港間の移動や空港から観光地の移動など、これまで観光地ではないところに対しても簡単にアクセスできるなど、要はポートがあればそこに行けるようになるので、特に線路も道路も必要ないというところも魅力だと思っています。
 
もう一点、ドクターヘリの代わりになれる可能性がある点も魅力です。
国内には50機程度のドクターヘリが存在すると聞いていますが、操縦士不足や、コストの問題から、それ以上の普及が難しいというお声も聞いています。
現場からは、もっとドクターヘリがあれば救える命があったという声もあり、この点を「空飛ぶクルマ」で解決できる可能性はあると考えています。

また、「空飛ぶクルマ」の場合は、垂直で離発着できるので、飛行場自体も小さくできるメリットもあり、ヘリコプターや航空機よりも、細やかな動きができるところから日本のユースケースに適していると考えています。
 
このようなことから経産省としても、一つの室を作っています。
期待感をもってロードマップに「空飛ぶクルマ」が記載されているのと、今後は「空飛ぶクルマ」も一体となって空のモビリティを政府としても推進していくというメッセージになっています。
 
ハミングバード:
そのような背景があったのですね、理解しました。

「リモートID」により、当て逃げや墜落したドローンの放置等の課題解決を目指す

経済産業省 古市様:
次に、「リモートID」についてです。
ドローンはそもそもナンバー情報がないため、当て逃げや、墜落しても放置して逃げてしまうなどの事案が発生しており、近年問題となっています。
そこでドローンの登録制度が新たに作られました。

登録制度では自分のナンバープレート情報(ID情報)を機体に表示することが求められます。
ただし、機体にテプラなどでID情報を貼ったとしても100 メートル先を飛行している機体のIDを読み取るのが困難なので、ID情報を電波に乗せて発信するリモートID装置の搭載が義務化される予定です。

リモートIDは、「ブロードキャスト型」と「ネットワーク型」の2つに分かれており、まずはブロードキャスト型が義務化される予定です。
 
「ブロードキャスト型」は、例えばビーコンのように自分のナンバー情報はこれです、とBluetoothなどを介してID情報を発信し続ける仕組みとなります。
経産省では、制度化に向けてリモートID機能の技術検証に取り組んできました。
 
ブロードキャスト型はBluetoothなどの届く範囲でしか、機体を識別できませんが「ネットワーク型」は、LTE 回線等を使用して自分の位置を発信し、そのままシステムにアップして一つのシステムで全体を確認できる仕組みになるかと思います。
 
ハミングバード:
ありがとうございます。ドローンの利活用を広げるためには、リモートIDは必須ですね。

経済産業省 古市様:
はい、そうですね。
次に少し戻りまして、「運航の省人化」について説明します。

各地でレベル3の飛行(無人地帯での補助者なし目視外飛行)が進んできたと感じていますが、実際の現場では目視外飛行をする際に、パイロット1人に対して補助者が10人、20人いるなどのケースも多く、果たしてその状態でビジネスとしてマネタイズできるのかという懸念があります。
 
補助者をなくして機体とパイロットが一対一になる。更にその先に「機体が3機飛んでいますが、パイロットは1名です」といった効率的な運航を行っていかないとマネタイズできないと考えており、運航の省人化を進めていく必要があります。

現在は海外動向等の調査を進めており、来年の2022年からのプロジェクトとして、本格的に技術開発を行っていく予定です。
 
このように、経産省としては「レベル4」を実現すべく、ドローンで人々の生活が豊かになるような未来に向けて、技術開発を担当している部分が大きな柱となります。

ドローン利活用促進のためにも今後は航空側の考え方に寄せていく必要あり

ハミングバード:
ありがとうございます。経産省の技術開発に関する活動内容について理解致しました。
国交省や総務省の場合は、拠って立つ法律があるかと思います。経産省の場合、どのような法律に基づいて技術開発などの活動方針を進められているのでしょうか? 
 
経済産業省 古市様:
経産省の中でも法律をもっている課室はありますが、うちの室は特に規制に係る法律を所管しているわけではないです。
何をすれば産業のためになるのかということをヒアリングしながら特定し、やるべきことを見つけています。
その中で、私たちとしては、やはり利活用促進や社会受容性を確保していくことが重要だと思っています。
 
冒頭のトピック2つ目として、「利活用促進」に関してですが、表に出ているものから、出ていないものまでたくさんありますが、例えば最近は「マッチング」を積極的に行っています。
2021年6月4日に「全国自治体ドローン首長サミット」を開催致しました。

今はかなり自治体でもドローンの活用が進んでいますが、経産省という国の立場から各自治体にヒアリングしてみると、「最初どうしたら良いか分からない」「機体はどれを使用したら良いのか?」「周辺住民の理解を得るためにどうしたら良いのか?」など、皆さん同じ悩みを抱えていることがわかりました。

そのため、活用事例を整理し、良い事例は積極的に公表・共有すべきと考えて、自治体さん同士を繋げる今回の首長サミット開催に至りました。
 
全国でも先進的な取り組みをされている5つの自治体の首長さんに登壇いただき、自分の街の事例をご講演いただきました。
それを見て担当者同士が繋がっていく、あるいは、それを見た他の自治体さんが問い合わせをして、その事例を見ながら自分の自治体でも取り組めるような、横同士の連携をとっていくプロジェクトです。
 
経産省は近畿局や北海道局など、実は本省だけでなく、全国各地に地方局を抱えています。
地方局にもドローンの担当者を配置していただき、首長サミットのような大きなイベントを一つやりつつ、各地方局の担当者がドローンの企業、自治体のフォローアップもしています。

本省だけでは全てを繋ぐことはできないので、一つ一つ細かいところは地方局でフォローし、この事例だったら、あの自治体の事例が参考になるのではないかという形で全国を繋げていく活動をしています。
 
やはりドローンは企業だけでなく、自治体のバッグアップは非常に重要だと思っています。
過疎地や離島での物流活用は今後もどんどん出てくるかと思いますが、その事業を実現するには周辺住民のご理解を得て、地道に社会受容性を確保していくという取り組みが必要です。

それは企業だけでできるものではなく、やはり自治体がハブになっていくと思うので、自治体のドローン活用を促進できるようなプロジェクトを進めているところです。

ハミングバード:
ありがとうございます。今後、レベル4を実現していくにあたって、経産省としてこの辺は課題だと思うのは、どういうところでしょうか?
 
経済産業省 古市様:
レベル4の実現において、一番重要なのは安全だと思います。

そのためにも、国交省が基準を作る中で、経産省としてもメーカーがその基準をクリアできるようにしっかり支援するというところですね。
経産省の試験手法開発プロジェクトは、まだ第二種機体認証のところですが、ここを通じて、人材育成、企業育成みたいな、そんなプロジェクトでもあると思っています。
 
日本の企業さんはラジコン側から入ってきた考え方の人が多いですが、今後は航空側の考え方に寄せていく必要があります。
そこで本プロジェクトを通じて勉強会を開催したり、メーカーさんを集めて皆で協議を行ったりと航空機の安全の考え方の理解を深めていただいています。

経産省としてはまず安全な基準をクリアする機体をメーカーさんと一体となって事例を作っていくことが、レベル4の実現に向けては第一かと思っています。

NEDOによる機体開発プロジェクトで安心安全なドローンを開発、今年中には市場導入予定

ハミングバード:
ありがとうございます。「安心安全なドローン」に関して、ちょうど今年に発売される予定の「NEDOによる機体開発」についても詳しく教えて頂けますか。こだわったポイントなどもぜひ教えてください。
 
経済産業省 古市様:
安心安全なドローンということで、「セキュリティ」ですね。そもそもこのプロジェクトの根幹にあたりますが、セキュリティの確保にこだわっています。
セキュリティについては、例えば機体が落下し、SDカードを抜かれて持っていかれてしまったとか、通信のところで、暗号化されておらずドローンが乗っ取られてしまうなど、万が一の事故が1件起きただけでもドローンの社会受容性って落ちてしまうので、データも含めて安全を守るようなセキュリティ対策については委託企業側に強く求めておりました。
 
あとは、できるだけユーザーに寄り添う形の仕様になるようにしました。
具体的には小型であるけれども、カメラが替えられる点は、これまでの機体には無かった点だと思います。
この機体一つで、赤外線カメラ、4Kカメラを切り替えて使うことが可能になります。
  
ハミングバード:

なるほど。開発の進捗管理も経産省の方でおこなっていらっしゃったのですか?
 
経済産業省 古市様:
進捗管理はNEDOにお願いしていましたが、定例ミーティングに参加し、進捗を把握しながら、その都度どうする?という課題に対して、委託企業様と一緒に取り組んで参りました。
 
あと、本プロジェクトは、機体を作るだけではなく、例えばフライトコントローラーや、主要のインターフェイスのモーターなど、仕様を一般公開する予定になっています。
経産省としては、一つの機体を起点に、産業自体を大きくしていきたいと考えています。

例えばモーターメーカーさんも、「こういう仕様がわかっているのであれば、自社もトライして、ここのモーターを入れ替えられるようなモーターの開発をしよう」とか、バッテリーメーカーさんも、「ここまでの機体が出ているのであれば、ここにはまるようなバッテリーの仕様を作って入れ替えていこう」とか。

政府調達に資するという点もありますが、この機体を起点にして、ドローンのエコシステムを作って、産業育成をしていきましょうというところに、経産省としてはすごくこだわりをもっています。
 
ハミングバード:
それでは素晴らしい取り組みですね!仕様が公開されるのはいつ頃になるのでしょうか?
 
経済産業省 古市様:
そうですね、プロジェクトが終わってから市場導入、仕様公開となります。おそらく今年中にはプロジェクトを終えて市場導入していく予定です。
 
ハミングバード:
楽しみですね!非常に短期間で作られた印象がありますが、メーカーさんもすごく力を入れられたと思うのですが、実際にプロジェクトを担当されていてどのように映っていましたか?
 
経済産業省 古市様:
本当にすごいなと思いました。そしてすごくいいチームだなと思っています。
ACSLさんというドローンのベンチャー企業がいて、その後ろにヤマハさんという日本の品質を守ってきたメーカーさんがいて、docomoさんという日本で既に通信を提供して安全安心なクラウドサービスを提供されている会社さんも入っていて、安全品質を保ちながらスピード早く開発できる素晴らしいチームアップだと感じています。

おかげさまで通常であれば3年ほど掛かるようなプロジェクトを1年間という短期間で実現できました。
 
ハミングバード:
もう既に操縦もされましたか?海外製のドローンと比較していかがでしょうか?
 
経済産業省 古市様:
私は操縦しましたが、非常に良かったですね。安定感があるし、安心して使えるなというイメージでした。
そしてこのレベルを一年でできるのは凄いですね。企業さんの努力に感動しました。
企業さんに頑張っていただいて、素晴らしいものができていますね。

スクールさんは最低限の講習内容を提供するのではなく、ぜひプラスアルファを

ハミングバード:
我々も市場導入されるのが楽しみです!
安全という観点で、機体に関する安全という視点でいろいろご意見をいただいたのですが、今度は操縦する側、我々がやっているスクールにも関わってくるのですが、操縦士に求めていくものとしての安全という視点でご意見いただけますでしょうか。

経済産業省 古市様:
操縦士側の議論は、あまり経産省の出番が多くないのですが、操縦士のレベルをどう担保していくかが重要だと思っています。

今後、人の上を飛ばすということは、先ほど申し上げたとおり、航空機寄りの考え方になってくると思います。
それがどこまでのものになるかは、議論中ではありますが、一般論で言えば、ヘリコプターのパイロットや飛行機のパイロットは、かなりの訓練、講習を受けていますよね。
そこのマインド、育成方法を今後はドローンスクールにも求められていくんじゃないかと思います。
 
全部実地で見ているわけではないですが、おそらく大小あわせて1000以上の講習団体さんがあって、その全てでどう品質を担保するかは課題だと思っています。
有象無象にパイロットが増えて、事故が起きてしまうと、産業全体のダメージとなってしまいます。

国交省が今後、操縦ライセンスの資格、基準を出していくので、そこをしっかり遵守していただくことが重要ですね。

航空の業界では、事業者自身がその安全性を追求して、より高い安全性を自身で確保していく風習があるので、スクールさんは基準をクリアする最低限の講習内容を提供するのではなく、ぜひプラスアルファでしっかり自分たちでも安全とは何なのかというところを突き詰めていただくことが必要だと思っています。
 
ハミングバード:
貴重なご意見、ありがとうございます!最後にこれからドローンに携わりたいと考えている方々にメッセージがあれば是非お願いします。
 
経済産業省 古市様:
これから規制が変わっていくこともあり、ややドローンを飛ばすのは難しいのでは?という印象を持たれる方もいらっしゃると思いますが、制度改正の一番のポイントは、レベル4飛行が実現できることもさることながら、実は第二種機体認証と二等のライセンスがあれば、個別の許可申請をせずに、ドローンを飛ばせるという点だと思っています。

今まで飛行許可を取るのに1ヶ月程度時間がかかっていたものが省略できることで、むしろかなり飛ばしやすくなると思います。
そして法律知識をスクールさんなどからしっかり学んだ上で、ぜひ楽しんで飛ばして欲しいですね。

私自身も初めてドローンを飛ばした際に桜を空撮したのですが、自分自身で撮った時に「こんな綺麗な映像が撮れるのか」という感動が忘れられずに、今でもドローン業界に携わっているんだと思います。
これからドローンに触れる方には、そこの魅力にぜひ触れていただきたいと思います!
 
ハミングバード:
本日は貴重なお話、ありがとうございました!
TOP
新型コロナウイルス(COVID-19)への対応について