ドローン情報

なぜドローンは非GPS環境下でも飛べるのか?

現在販売されているドローンにはGPSが搭載されていて、屋外で飛行させる際は自分の場所を記録して正確なホバリングが可能になります。
しかし、屋内や外部要因によってGPSが受信できない場合でも「ビジョンポジショニングシステム」によりホバリングや正確な飛行が可能になっています。
今回はそのビジョンポジショニングシステムについてご紹介していきます。

ビジョンポジショニングシステム(以下ビジョンシステム)とは?

まずはビジョンシステムとはなにかご紹介しましょう。
主にDJI製品に搭載されている障害物検知と正確なホバリングを可能にする機能です。
 
搭載している方向は機種によりことなりますが、下方はほぼ共通です。
最新機種のMavic Air2Sであれば前方後方の0.3m〜約23mまで検知可能です。
障害物が約2m程度に接近するとドローンは自動で停止し、それ以上スティックを倒しても進まなくなります。
 
機体下方には小さなカメラセンサーと超音波センサーが設置されており、この2つで正確なホバリングを行います。
カメラセンサーで機体下部の特徴を記憶し、超音波センサーで高度を測っています。
これらにより屋内や建造物の下など非GPS環境下でも正確な飛行が可能となるのです。

ビジョンポジショニングシステムの弱点

そんな便利なビジョンシステムですが、弱点もあります。
この弱点にも気をつけないと「ATTモード」という状態になり、操作の難易度が格段に上がります。

「ATTIモード」については【ATTIモードとは】の記事で触れていますので、ぜひそちらもご覧になってください。
 
『同一パターンの床』
ビジョンシステムは最初にお伝えしたとおり小型のカメラで下方や周囲の特徴を記憶し、そこから動かないように自動で制御してくれます。
ですので、例えばタイルのようにずっと同じパターンがついた床や、黒一色・白一色のような単色の物の上は特徴が掴めずに正確なホバリングが行えなくなる可能性があります。
 
『水上』
水上の場合は常に表面が変わり続け、さらに超音波の反射がうまくいかないため位置の把握が難しくなります。
ビジョンシステムも失うと突然急上昇し、驚くとともに誤った操作をしてしまうこともありますので、水面に近づけすぎないように注意しましょう。
少なくとも水上約2m程度の高度を保って飛行させましょう。

『暗所』
暗所はそもそも周囲の状況が小型カメラで認識できないためビジョンシステムがオフになります。
DJIのMavic2シリーズ以降は機体下方にLEDライトが搭載されたため、完全に暗所になることは
なくなりましたが高度や周辺光の強さによっては他の要因と同じく位置の把握が困難になるので
夜間飛行や屋内暗所での飛行には注意しましょう。

ビジョンポジショニングシステムがオフになった時の挙動

ここまででビジョンシステムの弱点までお伝えしましたが、このシステムがオフになった時(ATTIモード)の挙動はどうなるのかもお伝えします。

下方の超音波センサーは暗所や特徴が少ない床の上でも動作可能なので高度は保ってくれます。
しかし機体自身の位置はまったく記憶しないので風や電波等の外部要因で機体が流れてしまいます。

さらには慣性も効きやすくなるので、ブレーキやホバリングは全てパイロットに委ねられます。
普段は機体が全自動で制御しているものを操作することになるため操作難易度が格段に上がり、慣れていないと事故につながります。

機種によってはアプリの設定からATTIモードに設定可能ですが、危険な挙動になることに変わりはないのでできればスクール等でインストラクターのサポートの下で練習しましょう。

・ビジョンポジショニングシステムの直し方(DJI製品の場合)
ビジョンシステムは小型カメラを搭載している都合上、激しく接触や落下した際に異常をきたす場合があります。
故障した際の直し方が他のキャリブレーションとは異なります。

『DJI Assistantを使う』(要PC)
ビジョンシステムを直す時はDJIが無料で提供しているDJI AssistantをPC(windows)で使用します。
詳細はまた別の機会でご紹介しますが、機体とPCを直接接続し表示の指示に従って作業を進めれば修復可能です。
それでも直らない場合はHPを見ながらメーカーに修理を依頼しましょう。

・GPSが切れる条件
以上でビジョンシステムの特徴や弱点をご紹介しましたが、そもそもビジョンシステムのみに頼ることになる原因の「GPSが切れる条件」もお伝えします。
 
『完全屋内』
GPSはカーナビやスマホで普段使っているように屋外でその電波を受信し、緯度経度を使って自身の位置を覚えるというものです。
つまり電波が受信できない完全屋内ではGPSが利用できないということになります。
窓が近かったりする場合は受信できることもありますが、強度が弱いことがほとんどですので頼りすぎないように注意しましょう。

『高い木の下』
屋外で飛行させたとしても背が高い木の下や橋の下では屋内のように電波が受信しづらかったり電波の反射の関係で不安定になります。
屋外=GPS良好と決めつけず、逐一アプリの表示を確認しましょう。

『外部干渉』
ドローンはGPSに限らずその操作にはラジコンと同じく2.4Ghzの電波を利用しますので、近くに別のドローンが飛んでいたり、スマホの基地局があると電波干渉を受けて位置把握や映像伝送が乱れる可能性があります。
DJI製品の場合、混線を防ぐ機能が内蔵されていますがこちらも頼りすぎることなく不安を感じた際はすぐに着陸させましょう。

どうやってドローン操縦を練習するのがよいのか?

・ATTIモードで訓練を行うには
前述で一部機種のアプリで設定可能とお伝えしましたが、正直なところ1人でATTIの訓練を行うのはデメリットの方が大きいです。
挙動が突然変わるので操作が間に合わず事故の原因になりえますし、自動で止まることがほぼないのでより繊細な操作が必要となります。
 
ではどう訓練すればいいのか、という点でおすすめなのが「スクールに通う」です。
 
講習に使用する機体はスクールにより異なりますが、例えば「DPA」ではDJI F450というGPSをあえてオフにして訓練を行います。
他にも「JUIDA」はDJI PhantomやMavicシリーズをATTIモードに設定し訓練します。
 
どちらも共通なのは1つの機体を生徒とインストラクターの2人でひとつの機体を操作することです。
 
スピードが出過ぎたり、接触しそうになるとコントロールをインストラクターが取れるようになっていますので、安心して飛ばすことができます。
さらには自分の操作のクセや基本操作の応用まで教えてもらえますので、確実な成長や情報を入手したい際はぜひスクールの受講えお検討してみてはいかがでしょうか。

以上、今回はビジョンポジショニングシステムの特徴やその周辺の危険性等をご紹介しました。

このシステムは搭載こそしていてもメーカーにより良し悪しがありますので、頼りすぎることなく全て自身で操作するつもりでドローンに触れていきましょう。
終盤でお伝えした非GPS環境での訓練は、2022年度から予定されている国家資格化にともない必須訓練項目になる可能性も十分ありえます。

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