ノウハウ

ドローン屋根点検の実施方法と注意点

活躍の場が増えてきたドローンですが、その代表的な仕事のひとつ「屋根点検」
今回はこの屋根点検の概要や注意点をお伝えしていきます。

これからドローンを活用して点検事業を始めたい企業様や
自宅の雨漏りなどで屋根を調査したい個人の方などにご参考になる内容かと思います。

①ドローン屋根点検のメリット・デメリット

まずはドローン点検のメリット、デメリットをお伝えします。

【メリット】
・足場を組む必要がないので、設置・撤収費用を抑えられる
・点検にかかる時間数が短く済む
・転落事故を防止できる(安全性が高い)
・手元のモニターでクライアントにリアルタイムで状況を共有できる(お客様にとって透明性の高い点検)

【デメリット】
・法律により飛行不可の場所がある(国会議事堂や皇居を始めとしたの重要施設などの近く)
・天候に左右されやすい
・故障箇所を発見しても即時対応できない

 
作業時間が短い、作業自体がシンプル等、メリットの方が目立ちがちですが、
国交省への申請に時間がかかる、天候に左右されやすい等、事前準備も念入りかつ時間がかかるという点は把握しておきましょう。

②ドローンの飛行場所・方法

次に飛行場所と方法の確認です。
まずは現場が「空港の周辺」「人口集中地区」に該当していないか確認しましょう。

また、点検対象のチェックでモニターを注視することも多いため「目視外飛行」や、
対象に接近しますので「30m未満の飛行」を取得する必要があります。

該当している場合は飛行開始予定日の2週間前までに国交省へ申請を行います。
もちろん航空法の制限空域だけでなく、他の法律や条例で規制されている、注意する点もありますので、代表的なものを記載します。


・道路使用許可
→離着陸ポイントや飛行ルートを道路上・歩道上に設定する場合、管轄の警察からの道路使用許可が必要な場合があります。地域により必要の可否が異なります。

・地域条例
→国交省から包括申請で許可を得ていたとしても、現場の地域条例により飛行が制限される場合があります。飛行前に必ず各市町村の役所等で申請の必要性を確認しましょう。
※包括申請について詳しく知りたい方はコチラ

・第三者が近くを通らないか
→「30m未満の飛行」の許可を得ていたとしても、ドローンの近くが危険であることに変わりはありませんのでアシスタントを配置し誘導や注意喚起を行います。

・電線が近くにないか
→人の目でははっきり認識できても障害物センサーには細すぎて反応しない、
電線からの電磁波により機体が操作不能、映像が止まる等のトラブルが起こる可能性があります。
アプリ上の電波強度や機体の強度を逐次確認し、飛行不可能となった場合は作業中止の判断を下す勇気も必要です。

③機材準備(あくまで一例です。現場により必要機材は異なります)

場所の確認が終わったら当日に向けて機材を準備します。

・ドローン本体
→汚れ、モーターの異常、プロペラのヒビ・欠け・歪みがないか確認

・バッテリー(フル充電)
→予定した飛行時間やルートに対応できる数と充電を欠かさない

・風速計
→前日の天気予報で風速が低くても、当日計測して予定変更となる可能性もあるため必ず携帯

・ヘルメット
→ドローンの重さは機体により様々ですが、1kg前後のものが多いため、もし落下した際の事故を防ぎます

・作業用ポール
→道路上・歩道上を飛行ポイントにする際に第三者の進入を防ぐ際に必要です

・飛行計画書
→社内共有や依頼主への報告、管轄の警察から提出を求められる場合があるため作成・携帯しましょう

・飛行許可書
→依頼主や周辺住民へドローンの飛行を通知する際に携帯することで説明がしやすくなります。

④点検開始

許可取得・機材準備が整ったら実際に点検を開始します。
離陸後は必ず目視で機体を確認しながら対象の屋根に近づけます。

点検中の注意点は以下の通りです。

・TVアンテナ
→屋根に固定しているワイヤーが細く、カメラで視認しにくいためプロペラで巻き込んでしまう可能性があるため、必ず目視で機体を操作します
→混線しないよう設計はされていますが、電波の影響で操作不能に陥る可能性があります

・目視外時の距離感
→機体を目視する際とモニターを注視する目視外では感じる距離感が全く異なります。
1点に集中しようと前進しすぎる、左右が全く見えなくなる等で屋根に衝突するという事故につながりますので機体の確認を交互に行ったり、アシスタントと密に連絡をとります。

・対象から45度角度をつける
→光の反射やドローンの影が映り込む場合があるため、撮影時は屋根の対象面に対してカメラの角度を45度に設定すると不純物が入り込まず、確実な点検が可能となります。

・動画撮影の場合は動きを一定に
→広い範囲を撮影する際は作業時間削減やバッテリー効率のために動画で行うことがあります。
操作に緩急がついてしまうと同一パターンが続く屋根や外壁の場合、特徴や異常箇所を見逃したり、そもそも撮影に失敗する可能性が高くなります。

⑤作業終了後

作業終了後は撮影箇所の抜けや漏れがないかを速やかに確認しましょう。
無事に完了している際は納品日や納品方法の確認、再度撮影が必要な場合は関係者と打ち合わせを行い、日程を設定します。
必要に応じて国交省の申請や道路使用許可の再取得を行います。
 
以上がドローン点検時の大まかな流れと注意点となります。

点検対象物や依頼主の要望により撮影方法や許可の所在は変わってきますので、その都度入念な確認を行うのをお忘れなく。
安全第一で飛行させましょう!

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