インタビュー

【ドローン未来通信vol.19】目黒区議会議員 河野 陽子様

ドローン未来通信では、様々な方に今後のドローンの可能性についてインタビューを行う企画です。
19回目の今回は目黒区の区議会議員である「河野 陽子様」に目黒区におけるドローン活用や今後のドローンをビジネスで有効活用していくにあたっての課題やドローンスクールに期待されることをお伺いしました。
 
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経歴
・1963年(昭和38)年 東京都生まれ
・湘南白百合学園 小・中・高等学校を経てフェリス女学院大学卒業
・平成27年度 目黒区議会議員選挙 初当選
・令和 2年度 総合戦略・感染症対策等調査特別委員会 委員長 / 生活福祉委員会委員
・自由民主党目黒総支部 総務会副会長・支部会計・IT委員会委員長
・目黒日中友好協会理事
・防災士
・祖父は故・河野謙三元参議院議長
・親族には河野洋平元衆議院議長、河野太郎衆議院議員
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ハミングバード鈴木:
目黒区では現状どの様な領域でドローンを活用されているでしょうか?また、今後ドローンについて、どのような取り組みの可能性がありますか?

河野氏:
目黒区では、ドローンはじめICT、IOTは今後どう活用していくか課題となっています。
国がデジタルトランスフォーメーションの方針を打ち出して、議会でも議論されています。
現場ではAIやロボティクスの実証実験が始まっていますが、そのために特別な組織を立ち上げて、専門の人材を登用し、人材育成に注力していこうという動きが出てきています。
広報体制にも課題があります。
たとえば、豪雨が起きたときの体制を見直したりしていますが。そのような際にドローンなど最新技術を活用し、広く職員や住民に対し正確な情報提供を行うなど検討していきたいと思っています。
ハミングバード鈴木:
日本は、外国に比べて台風、大雨、大雪、洪水、土砂災害、地震、津波、火山噴火などの自然災害が発生しやすい国土です。
災害発生時に素早く正確に状況を把握するために、ドローン活用が必要と考えますが、河野先生としては災害とドローンの関係についてはどのようにお考えでしょうか?

河野氏:
災害というのはいつ発生するかわからない事象ですよね。
有事にいざ起動するには、平時から使い慣れていないと役に立たないじゃないですか。平時に建物の点検でもいいですし、たとえば観光、目黒川の桜を撮るでもいいんですけど、そういったことに慣れておかないと、いざというときにスムーズな活用が難しいのではと考えます。

ハミングバード鈴木:
そうですね、災害が起きたときだけではなく、普段から活用して準備をすることは必須です。
  
河野氏:
そうですね、トータルで考えていかなければと思います。
危機管理課だけではなく。施設の保守とか、観光とか様々な用途でドローンの活用を行っていくことで有事の際の活用にもつながると思います。
 
ハミングバード鈴木:
災害が起きた場合、目黒区ではどのようなドローン活用が想定できますか?
 
河野氏:
目黒区の場合は、震災がおきたり、豪雨で、目黒川や都立大の方の呑川が氾濫の恐れがあるなど、有事が起きた際にドローンを飛ばして状況を確認したり、物資を避難所に運ぶとか、ドローンが必要になったときにしっかり活用できる体制作りをしておきたいと思っています。。
 
ハミングバード鈴木:
目黒区は人も車も多くて混乱しそうですね。
 
河野氏:
そうだと思います。いくつかの他区は協定を結んでいらっしゃったり、災害時活用のデモンストレーションを行っていたりと、とても興味深く思います。
 
ハミングバード鈴木:
新宿区では災害時、新宿駅前に帰宅困難者が多く集まることを想定し、効率よく分散して誘導さすることを目的にドローンを活用する取り組みを行っています。
目黒区も、中目黒駅とか人が多いので、そういう取り組みをやっていただければ住民の方にも関心を持っていただけると思います。
 
河野氏:
災害時はどうしても必要になってくるでしょうね。
 
ハミングバード鈴木:
そうですね。目黒区は住宅が密集していますし。
 
河野氏:
木密地域に指定されているところがありますので、そこで火災が起こるという想定がされています。火災が発生した場合には早急に状況を確認することも必要になります。
 
ハミングバード鈴木:
木密地域がある自治体は水害も深刻な場合も多いです。
特に、江東5区と呼ばれるところは水害が一番深刻です。この地域では既にドローンを有事の際も活用前提で導入が始まっています。
その他地域でも23区の場合は住宅やビルが密集しており、地震が発生した場合は火災が非常に深刻な問題となります。
その場合に状況が正確に把握できない場合が多々あるようです。
ドローンを活用することにより状況をリアルタイムに把握したいという自治体もございます。
 
河野氏:
ドローンの災害時活用は目黒区として今後導入を検討していく材料にしていきたいと思います。
ハミングバード鈴木:
災害時以外に目黒区でドローンを活用するとしたら、具体的な活用イメージはございますか?
 
河野氏:
まずは防犯でしょうか。施設内の循環などの活用には非常に興味があります。
他には、目黒区では防犯のために青パトっていうパトロールカーが走っています。
防犯カメラも設置し、疑いがあった場合には警察と連携してドローンを飛ばして犯罪の抑止や早期の発見などにもドローンを活用できると思うんです。
 
あと、目黒区は土地が狭いんです。14平方キロメートル程度の土地となり、観光資源も少ないですから、目黒川の桜や坂をアピールしたり、観光のアピールに活用したいですね。
駒場に、駒場野公園という公園があり桜が19種類咲く珍しい公園です。
日本の公園で地面からの高さが一番高い天空庭園というのがあるんです。首都高のジャンクションの上にある公園です。それらの施設をドローンで撮影することにより
その良さや魅力が伝わるのかなと思います。
 
ハミングバード鈴木:
許可をいただければ、ぜひ撮影させてください。笑
 
河野氏:
また、これから人口がどんどん減っていき、機械ができることは機械に委ねていくっていう流れになっていく事が想定されます。そんな流れの中で、施設の巡回をドローンが行う実験をしている会社もあると聞きました。
中々今すぐの実行は難しくても、頭の中に入れて準備をしていくのは大事だと思っています・
 
ハミングバード鈴木:
目黒区も人口が多くて密集地なので、ドローンの活用用途はかなり多くあると思います。
 
河野氏:
ちなみに、都内には電線がありますよね?有事にしても、防犯で道路上を飛ばすときも、電線ってネックにならないのですか?
 
ハミングバード鈴木:
電線は本当にネックです。私たちも建物点検などを行う際に、まず電線はどこにあるのか確認します。電線に接触などすると大事故につながりかねないので。
私共としては電線を全部地下に埋めていただければ嬉しいです。笑
 
河野氏:
都会だと地方や郊外にないデメリットはあるのではと思ったんですよね。
 
ハミングバード鈴木:
電線はネックの一つですね。都心部だとビル風や、場所がそもそも狭く飛ばしずらい、電波干渉を受けてドローンが誤作動したりして。都心部の飛行は本当に細心の注意を払います。
ただ、電線はドローンにとっては無いに越したことはないのですが、悪いことばかりでもなくて、ドローンがやらない、建物の点検なんかがわかりやすいですが、人が下から見てその位置に電線があるとそこの裏って見えないので、それを避けることができるんですね、ドローンで行くと。そういう使い方もしますね。
 
河野氏:
それには技術が必要ですよね。都会だったら尚のことなのかなと思います
 
ハミングバード鈴木:
はい。都内を飛行させるには高い技術と合わせて豊富な知識も必要になります。
安全第一の飛行を常に心掛ける必要があります。
ハミングバード鈴木:
ドローンの操縦資格も国家資格化されていき、いろんな専門性を身につける必要が出てきます。我々のような操縦士を育成するドローンスクールにこれから期待されることをお聞かせください。
 
河野氏:
いろいろ調べさせていただきましたが、民間は様々なことに取り組み始めているじゃないですか。オフィスの中の防犯対策のためにドローンを使って巡回したり。
今後、国交省が免許制度を導入するにあたって、御社のようなスクールの力を借りて、目黒区の職員にライセンスをとらせる、平時から使って、いざというときに起動できる協力体制を作ったりしたいと考えてます。
あとは、中小企業の振興にドローンを使って実証実験をしてみたいというような声をつなげていくことが大事だと思っています。ドローンをビジネスに活用できそうであるかとか、その様なチャレンジを行いたい企業が出てきた場合に御社のような専門のスクールのお力をお借りして事業の発展に結びつけられればうれしいですね、
行う事業により操縦士のスキルも変わってくると思いますし、多様性に対応したスキルが身に着けられるスクールが必要とされてくるのではと思います。
あと、横須賀市が中小企業の事業の開発にドローンが必要であればここを使ってくださいっていうフィールドを開放しましたよね。そういう発想も大事だなと思います。
 
ハミングバード鈴木:
おっしゃる通り、用途により必要な技術も違います。
例えば趣味でちょっとドローンを飛ばしてYouTubeとかに旅行した映像を掲載する、仕事としてテレビや映画の映像を撮影する、点検用途の為に安定した飛行ベルを身に着ける、と個別の専門スキルを身に着ける必要があります。
 
河野氏:
当然そうですよね。
先日ですが、路面の状況をAIで修理が必要なところを探すような事も行われていると聞きました。
道路を走らせるだけでAIが道路下に空洞があると分析してしまう仕組みがあるとお聞きし驚きました。
先ほど申し上げました通り、これから人口が減少していく中で、機械にできることはどんどん機械に切り替えていく必要があると思うので。
AIだって、導入したって育てていかなければ意味がありません。
AI入れたから明日から100%使えますというわけじゃないと思うので。
ドローンにAIを載せて何かやりたいというときも、それを使える人と教えられる人もいないとできないと思います
これからいろいろな可能性が出てくるんじゃないでしょうか。私たちでは想像もつかない、
こんな使い方ができるんだ?というドローンが出てくるかも知れませんね。
 
ハミングバード鈴木:
そうですね、私共も利用用途は頭の中にあるんですが、それ以外にも出てくると思いますね。
 
河野氏:
国や都にもそういう取り組みに対するサポートをしてほしいと思います。それを私たちも、やりたいって声をあげていかないといけないかなと思っています。
 
ハミングバード鈴木:
是非宜しくお願いします。国も東京都はドローン活用には積極的です。
 
河野氏:
そうだと思います。私たち自治体や議員が一番考えなきゃいけないのは、区民の安心と安全だと思います。最初は防災や有事、地震や水害が起きたときの活用となると思うんですけど、災害協定を結んでいたとしても、対象となる操縦士の方が災害により移動が出来ない場合も十分想定できます。そうなるとやはり区内で中心となる職員を育成しておくのは大事なのかなと思います。
それを実行されている足立区などは素晴らしいと思います。
 
ハミングバード鈴木:
あと、災害協定を結んでいるのは、江戸川区、葛飾区、江東区、品川区も災害協定を民間企業と結んでいます。
我々で言えば、江戸川区は3つ協定相手がいるんですけれど、北部、中部、南部で分けて我々は南部が近いので、南部地域に対して、荒川の氾濫なりがあった時に江戸川区 から要請を受けて、撮影だとか被害状況の把握にドローンを用いていくというような協力方法です。
 
河野氏:
なるほど。それは、御社で受講してライセンスを持っている人がいくんですか?
 
ハミングバード鈴木:
私共の従業員が行く場合もありますし、足りなければスクールでライセンスを取っていただいている方々にも協力の意向をいただいております。
私共のパイロットだけでも現在30名くらい。ドローン航空隊を結成して災害時の体制作りを行っていこうと思っています。
例えば目黒区と協定が締結されれば、目黒区の受講生も非常に多いので更に多くのパイロットが協力をしていただけると思います。
 
河野氏:
そういう中でも、状況把握だとか、薬や物資を運ぶだとか、考えればいろいろな必要性が出てきます。目黒区は水害が課題の一つです。川が氾濫しそう、または氾濫した、というときに状況の把握が必要です。その際に風や雨の影響を受けますか?
 
ハミングバード鈴木:
雨と風はドローンの場合大きな影響を受けます。防水機体も出ていますが、現時点では雨風が激しい場合にドローンは出動できません。
 
河野氏:
そうすると、地震、水害は起こった後に天候状態が悪かった場合は?
 
ハミングバード鈴木:
落ち着くまで待機となります。私共が空撮や点検を行う際にも、天候回復の見込みがあればタイミングを見ながら飛行させる場合もあります。
いずれにしても、現時点では雨風の影響は避けられません。
一刻も早く天候に左右されないドローンの開発を期待しています。
 
あとは23区密集地の課題は、さきほどおっしゃっていただいた木密地域と、タワーマンションの孤立化ですね。食べ物飲み物はどうにかなるとしても、たとえば常備薬を運ぶのに活用できないかという話もあります。
 
河野氏:
タワーマンションを点検されますよね、見ようと思えば窓から部屋の中を撮影できますよね。それは住人に予めお伝えしているんですか?
 
ハミングバード鈴木:
はい、事前告知をします。従来の窓拭きなどと同じで、何月何日の何時にドローンが飛んできますので、お嫌な方はカーテンなどをお閉めください、など。
 
河野氏:
いまプライバシーの問題っていますごくうるさいですから。
 
ハミングバード鈴木:
私共も相当数点検を行っていますがクレームが来たことはないです。
 
河野氏:
またいろいろ教えてください。私もいろいろ調べていて、農薬散布をしたり、猿などの害獣駆除などで活用されているのを知り、なるほど、いろんなことができるのね、と思いました。
今後、ライセンスも国家資格化され多くの方がドローンを利用する時代になるのだと思います。
安全な操縦士育成を行うスクールが重要のなってくると思いますので、ハミングバードさんにはこの部分をしっかりお願いしたいです。
 
ハミングバード鈴木:
もちろんです。そこは重点的に受講生の皆様にお伝えしていきます。
 
本日はお忙しい中ありがとうございました。

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