ノウハウ

ドローンタクシーの開発ってどこまで進んでいるの?

さまざまな分野でドローンの活用が進められていますが、さらなる未来に向けたドローンの開発も行われています。
 
その中でも注目されているのが無人の大型ドローンに人を乗せて運ぶ「ドローンタクシー」です。
 
子供の頃に「未来には空飛ぶクルマ」を夢想しましたが、それが近い将来実現するかもしれません。
 
そこで今回はドローンタクシーの開発状況や課題について報告していきます。


1.ドローンタクシーとは?

ドローンタクシーは、人を乗せられるほどの大型ドローンを飛行させ、人を目的地まで運ぶというコンセプトのサービスです。
 
ドローンなどの無人航空機は基本的に小型で、空撮や農業、土木建築などの分野で活用されていますが、将来的にはドローンを活用した「空飛ぶタクシー」の実用化が構想されています。
 
これまで空の上で人を運ぶ方法は飛行機やヘリコプターといったものが主流でしたが、大型ドローンを活用したエアモビリティが実現されれば、個人が空の上を自由に移動する新しい社会が築き上げられるかもしれません。
 
これまでドローンが宅配や物流などの分野で「物」を運ぶ分野においては、世界中で実証実験や実用化に向けた動きが積極的に進んでいます。
 
将来的にはドローンが「物」だけでなく「人」を運ぶようになる日常が訪れることでしょう。

2.ドローンタクシーの開発状況

ドローンタクシーは遠い未来の話ではなく、近い将来実現されるようなサービスとなっています。
 
世界各国の大企業やベンチャー企業では、早くからドローンタクシーの実用化に向けた開発が進められており、実証実験も積極的に行われています。
 
ここでは、ドローンタクシーについての各企業の取り組み状況を詳しく見ていきましょう。
 
①中国・イーハン社 https://www.ehang.com/
中国のドローンメーカー「イーハン社」は、最も早くからドローンタクシーを開発に乗り出した企業と言えます。
2016年のCESにて、「EHANG 184」のコンセプトモデルを出展し、無人による自立飛行を可能にした1人乗りドローンが話題を集めました。
翌2017年にはドバイで実用化に向けた試験運転を開始するなど、積極的な動きを見せています。
 
2020年には、自社製の有人ドローンを使った遊覧飛行ビジネスに参入し、短距離かつ定期航路による飛行を行っています。
現在は、離島向けの物流や救急医療などの分野で活用を進めつつ、知見を蓄積させながら都市部での交通用途へのステップアップを視野に入れているようです。

・中国の空飛ぶタクシー、観光客を乗せて飛行開始
https://jp.sputniknews.com/science/202101028056823/

 
②日本・SkyDrive https://skydrive2020.com/
日本でも「空飛ぶクルマ」の開発が進められています。
愛知県豊田市を拠点にするSkyDrive社では、2020年8月に39億円もの資金調達を実施し、大型ドローンによる有人飛行試験を成功させました。
 
SkyDrive社には、日本政策投資銀行、伊藤忠、NEC、大林組といった大企業が出資をしており、東京五輪での有人デモフライトを目指して開発を進めています。
made in japanに期待ですね!!

・公開飛行試験に成功したSkyDriveの〝空飛ぶクルマ〟「有人機SD-03」
https://dime.jp/genre/1060218/
 

③Uber×ヒュンダイ
配車サービスを提供するアメリカ・Uberと韓国の自動車メーカー・ヒュンダイの共同開発によって、空飛ぶタクシー「Uber Elevate」が開発されています。
2023年のサービス開始を視野に入れており、配車サービスをUberが、製造をヒュンダイが行うと発表されました。
 
2020年のCESでは、新たなコンセプトモデル「SA-1」が公開され、最高時速290km、最長100kmもの飛行が可能となっており、将来的には自動飛行も目指しています。
2023年までにダラス、ロスアンゼルス、メルボルンの3都市にターミナルを完成させる計画も進められています。

・ヒュンダイとUber、空飛ぶタクシーの開発で提携
https://car.watch.impress.co.jp/docs/event_repo/ces2020/1228051.html


④アメリカ・Wisk https://wisk.aero/
2人乗り自律飛行型eVTOL「Cora」の開発会社です。
元は、Kitty Hawkで開発断念後に2019年にボーイング社との合弁会社「Wisk」を設立。

・世界初の自動運転空飛ぶタクシー試験実施へ! 
https://techable.jp/archives/116579

3.ドローンタクシーの課題

世界中でドローンタクシーの開発が進められており、「人を乗せて運ぶ」だけなら技術的に十分可能な機体が実現されています。
 
しかし、ドローンタクシーを実用化するには、機体を開発するだけでなく、さまざまな課題を乗り越えなければなりません。
 
ここでは、ドローンタクシーが現状抱えている課題を解説していきます。
 
①法整備やルール面
ドローンタクシーの実用化に向けて法律や飛行ルールの整備は避けて通れません。
 
国内においてもドローンタクシーと航空法の整合性をどのように取るのか議論が続けられていますし、用途や空域といった飛行に基づくルールも整備が必要です。
 
いくらドローンが人を運べたとしても、法律が整備されなければ実用化はできません。
 
②機体の安全性
ドローンが人を運ぶのが技術的に可能だったとしても、安全に運用するための課題を乗り越えなければなりません。
 
安全に運用するためのドローンタクシーの技術規格や、社会全体の不安といった精神的な側面においても信頼を得ていく必要があります。
 
③技術的課題
ドローンタクシーにおいては技術的な課題も残されています。
 
Uber Elevateの関係者によると、ドローンを飛行させながら人を運ぶのに適したバッテリーが存在しないという課題を挙げていました。
 
飛行に適するほどの軽量さと飛行時間のバランスが問題となっており、ルート上を飛行するだけのバッテリーがあるだけでは不十分で、緊急時の離着陸にも備える余裕が必要です。

4.まとめ

ドローンタクシーについて各国の開発状況や課題についてまとめていきました。
 
法律面や技術面での課題はあるものの、ドローンが人を運ぶこと自体は既にクリアされており、具体的な実用化に向けた動きが積極的に進められています。
 
個人が空の上を自由に移動する社会は私たちが思ったよりも早く訪れるかもしれません。
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