インタビュー

【ドローン未来通信vol.13】品川区議会議員 芹澤 裕次郎様

ドローン未来通信では、様々な方に今後のドローンの可能性についてインタビューを行う企画です。
13回目の今回は品川区の区議会議員である「芹澤 裕次郎様」にドローン活用や今後のドローンをビジネスで有効活用していくにあたっての課題やドローンスクールに期待されることをお伺いしました。

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芹澤 裕次郎(せりざわ ゆうじろう)
1990年2月14日生まれ
東京都出身

【経歴】
・1990年(平成2年)2月14日 生まれ 現在31歳
 石原裕次郎の大ファンだった両親から、「裕次郎」の名をもらう。
 子どものころから周囲を笑わせるのが好きで、当時の夢はお笑い芸人。
・日大高校(当時は東品川在住)を卒業後、日本大学法学部法律学科へ進学。
 経済的な理由で夜間学部を選択し、学費は第二種奨学金を借り、仕送りと生活費のためアルバイト漬けの生活を送る。
 同時に、漫画・アニメ・ゲームにハマり込み、格闘ゲーム「鉄拳」で大会に出場。
・大学卒業の翌年、行政書士試験に合格し23歳で「街の法律家」として独立開業。
 街の法律家として、武蔵小山や大崎、大井町などで開催される無料相談会に積極的に参加。
・2018年 品川区議会補欠選挙にて初当選(34,377票・1位) 区議会史上最多得票を獲得。
 品川区議会最年少議員として活動。
・2019年 二期目当選(2,896票・13位) 自民党会派副政調会長を務める。
 子育て、教育に係る文教委員会の副委員長を拝命
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ハミングバード鈴木:
品川区では現状どのような領域でドローンを活用されているでしょうか?
また、今後ドローンについて、どのような取り組みの可能性がありますか?

芹澤氏:
区としては、災害時における対応として活用を進めています。
平成30年度以降、民間事業者3社と災害時にドローン(無人航空機)による情報収集、区への映像の報告、避難者の誘導等を行うための災害時協力協定を締結しました。
同年度に、操縦者養成等の目的で、ドローン本体を購入し、防災課職員によるパイロットの養成に取り組んでおり現在3名のパイロットがいます。

令和元年度の水防訓練では、被災状況の把握を行う設定で、ドローンをデモンストレーション飛行も行っています。
今年度中には、大規模災害時には、協定事業者の協力が得られない場合も想定し、荒天時で運用可能な災害対策用ドローンとドローンからの映像を災害対策室にリアルタイムで映像を送信できる機材を導入する予定と聞いています。
今後としては、各地区で撮影ができるようのさらなるパイロット育成と独自の機器の配備が必要だと考えています。

他にも、実現はされていませんが、平時に撮影機材として活用を考えています。
例えば品川区には大井競馬場があるので、今年も話題にしていただいた競馬場のメガイルミであったり、区内の花火大会など高さのあるイベントをドローンで撮影する。
せっかく区のパイロットが要るので、平時の業務もありますが、スキルを活かせるようにしたいと思っています。

また、今後普及が進むにつれて、学校単位での活用もあると思っています。
例えば、私の学区の第一日野小学校では今年度、思い出作りの一環として、ドローンを使った集合写真と、ソーラン節等の撮影を実施しました。
これは機材も操縦士もPTAで用意できたのですが、学校それぞれに配備されれば、学校行事の撮影など新しい学校生活の記録になると思います。
 
ハミングバード鈴木:
災害発生時に素早く正確に状況を把握するために、ドローン活用が必要と考えますが、災害とドローンの関係についてどのようにお考えですか?

芹澤氏:
我々の会派も同じ考えで、複数の所属議員から災害時のドローン活用について提案を続けてきました。
区内には首都高速道路の他、国道1号線、15号線、山手通りなどの主要な国道や都道があり、道路の亀裂や、家屋・電柱の倒壊、車両等の障害物、帰宅困難者などを把握する必要があります。
これらの状況を俯瞰的に把握するには、障害物のない上空からヘリやドローンで行うことが効率的かつ効果的であり、人の行けない場所、危険場所また、調査に時間がかかる事が迅速・容易に把握できると思います。

災害時のドローン活用に関して、品川区は他区に比べて進んでいますが、まだまだ可能性は大きくあると思っています。
人命捜索においても、荒天時どこまで運用できるのか、暗視スコープやサーモグラフィを活用した夜間の捜索はできないのか。
中国では、人を乗せた空飛ぶタクシーの実用化が始まる中で、災害時の人の輸送はどこまでできるのか。

現実的なところでいえば、スピーカーを搭載しての避難誘導もできるのではないでしょうか。
人を乗せるとなると法改正がより必要になってきますが、様々な規制の中でも災害時の人命救助というのは大きなキーワードになると思います。
ハミングバード鈴木:
今後、ドローンが都内等の人口集中地区で活用を広げていくにあたっての課題を教えてください。

芹澤氏:
二つあると思っていて、安全性の確保とプライバシーへの配慮です。
安全性については、まずはライセンスの厳格化。
これは国の方で進めていますが、ドローン操縦を民間のライセンスに委ねるのではなく、国が登録をしてライセンスのスキルを担保する必要があります。

その上で、機器のアップデートも引き続き必要になると思います。
この数年で非常に進歩してきましたが、いまだに年間100件ほどの事故が報告されていて、その原因の多くが無線や機器の不具合や電線等への接触です。
無線の問題は今後5G、6Gとアップデートされることで解消されると思いますが、例えば事前に障害物を回避できるシステムや、落下した際に安全な機体の普及が課題になると思います。
この課題は、もし問題が起きた場合の補償の在り方、保険や識別番号も併せて考える必要がありますね。

二つ目のプライバシーについて。
ドローンは遠隔操作ですから、そのすべてにカメラが付いています。
日本はプライバシーに対しての意識が高いので、カメラを向けられたときに何となく嫌悪感を覚える方も少なくありません。
もちろんこれについては法整備の中で、明確に規制をしていく必要がありますが、防犯カメラや車載カメラなどでも過去同じような議論があり、過渡期だとも思っています。
ハミングバード鈴木:
今後ドローンスクールに期待されることを教えてください。

芹澤氏:
第一に統一的な技術の確保を目指してほしいです。
どこのスクールだったからではなく、どこのスクールでも同じように、安全なスキルを習得できる環境を整備してほしいですね。

また、先ほどお話ししたようにドローンはプライバシーの話が必ず出てきます。
映像の取り扱いについても倫理研修を徹底していただけるとドローン非操縦者の方々からの理解も得やすいように思います。

さらに言えば、これは国のライセンスに係る話ですが、自動車免許と同じように更新制をとってほしいと思います。
特にドローンはまだまだ発展途上というか、どんどん技術が進歩して新しい機能や操作が出てくると思います。
映像撮影やオートパイロット、物品の運搬など特殊な技術も含めて、継続的に技術を保証できる環境を整備していただければと思います。
 
ハミングバード鈴木:
本日は貴重なお話、ありがとうございました!

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