ドローン情報
DJI Matrice 4Dシリーズがドローンポート対応で第二種型式認証を取得
2026年6月、産業用ドローンの活用を後押しする大きなニュースが飛び込んできました。
DJIの産業用ドローン「DJI Matrice 4D」および「DJI Matrice 4TD」が、国土交通大臣より第二種型式認証を取得したのです。
DJIの産業用ドローン「DJI Matrice 4D」および「DJI Matrice 4TD」が、国土交通大臣より第二種型式認証を取得したのです。
DJIの産業用ドローン(DJI Enterprise製品)としては初、そして専用ドローンポート「DJI Dock 3」を使った遠隔運用を前提としたドローンポート対応機としては日本初の型式認証取得となりました。
日本国内のドローン活用が、また一歩前進する象徴的な出来事といえます。
日本国内のドローン活用が、また一歩前進する象徴的な出来事といえます。
本記事では、今回の認証取得で「何が期待できるのか」という活用面のメリットと、導入・運用にあたって「ここは押さえておきたい」という注意点を、あわせて分かりやすく整理します。
そもそも「型式認証」とは?
型式認証とは、同じ設計で量産されるドローンが、国の定める安全基準・強度・性能基準を満たしていることを国が確認する制度です。
1機ごとに審査する負担を減らし、量産機をまとめて確認できる点が大きな特徴です。
1機ごとに審査する負担を減らし、量産機をまとめて確認できる点が大きな特徴です。
認証には種類があり、今回取得された第二種は「立入管理措置を講じたうえで行うカテゴリーⅡ飛行」に対応するものです。
型式認証を受けた機体は、その後の「機体認証」検査の全部または一部が省略されるため、業務運用に向けた手続きがよりスムーズになります。
型式認証を受けた機体は、その後の「機体認証」検査の全部または一部が省略されるため、業務運用に向けた手続きがよりスムーズになります。
今回の認証取得のポイント
今回の取得内容を整理すると、次のようになります。
-対象機体:DJI Matrice 4D / DJI Matrice 4TD の2機種
-認証の種類:第二種型式認証(カテゴリーⅡ飛行対応)
-型式認証書番号:第13号(2機種共通)
-取得日:2026年6月19日(DJIによる発表は6月25日)
-特徴:IP55の防塵・防水仕様で雨天運用に対応。専用ドローンポート「DJI Dock 3」と組み合わせた遠隔・自動運航が可能
特に注目すべきは、ドローンポート運用を前提とした機種として日本で初めて型式認証を取得したという点です。
インフラ点検・警備・防災といった分野で進む「無人・自動の遠隔オペレーション」の社会実装を、制度面から後押しする出来事といえます。
インフラ点検・警備・防災といった分野で進む「無人・自動の遠隔オペレーション」の社会実装を、制度面から後押しする出来事といえます。
日本のドローン活用に広がる期待
今回の認証取得は、これからの業務活用に大きな期待を抱かせるものです。
遠隔・自動運用のハードルが下がる
山間部・沿岸部・大規模工場・河川などにDJI Dock 3を設置すれば、オフィスから遠隔地への自動巡回・自動点検が現実的になります。
これまで都度の許可・承認申請が必要だった業務飛行について、一定条件下で申請の手間や運用準備の負荷を軽減できる可能性があり、測量・点検・災害対応・警備といった分野での省人化・効率化が加速すると見込まれます。
これまで都度の許可・承認申請が必要だった業務飛行について、一定条件下で申請の手間や運用準備の負荷を軽減できる可能性があり、測量・点検・災害対応・警備といった分野での省人化・効率化が加速すると見込まれます。
クライアントや地域への「説明のしやすさ」
企業がドローンを業務で使う際、発注元や周辺住民、自治体に対して安全性をどう説明するかは重要なテーマです。
型式認証機は、設計・製造段階で「日本の空を安全に飛ぶ基準を満たしている」と国の確認を受けています。
「国が安全性を均一に担保した機体を使っている」と公的に説明できることは、企業のコンプライアンス強化と信頼性確保において強力な裏付けになります。
型式認証機は、設計・製造段階で「日本の空を安全に飛ぶ基準を満たしている」と国の確認を受けています。
「国が安全性を均一に担保した機体を使っている」と公的に説明できることは、企業のコンプライアンス強化と信頼性確保において強力な裏付けになります。
申請が不要になりうる特定飛行
第二種機体認証を受けた機体を、二等以上の無人航空機操縦士技能証明を持ち、必要な限定解除を受けた操縦者が飛行させる場合、立入管理措置を講じたうえで、次の4つの特定飛行については国土交通大臣への飛行許可・承認申請が不要となります。
1.人口集中地区(DID)上空の飛行
2.夜間飛行
3.目視外飛行
4.人または物件との距離が30m未満となる飛行
業務でこれらの飛行を日常的に行う事業者にとっては、運用の自由度が大きく高まることになります。
【重要】ここは押さえておきたい注意点
期待が高まる一方で、誤解しやすいポイントや見落としがちな制限もあります。
「型式認証機だから、何でも自由に飛ばせる」わけではありません。 導入前に必ず確認しておきたい点をまとめます。
「型式認証機だから、何でも自由に飛ばせる」わけではありません。 導入前に必ず確認しておきたい点をまとめます。
1. 型式認証「だけ」では申請は免除されない
最も誤解されやすいのがここです。飛行許可・承認申請の省略に関係するのは、あくまで「第二種機体認証を受けた機体」と「二等以上の技能証明(必要な限定解除を含む)を持つ操縦者」の組み合わせです。
型式認証を受けた機体を用意しただけでは、申請は免除されません。
型式認証を受けた機体を用意しただけでは、申請は免除されません。
2. 「催し物上空の飛行」は、認証・資格があっても申請が必要
機体が第二種機体認証を受け、操縦者が二等以上の技能証明を保有している場合であっても、「催し物上空(催し場所の上空)の飛行」を行うときは、引き続き飛行許可・承認の申請が必要です。
一見すると、型式認証上は飛行の方法に「催し物上空の飛行」も含まれているため矛盾しているように見えますが、これは
・技能証明の限定解除項目に「催し物上空の飛行」が存在しないこと
・現行の航空法上、催し物上空の飛行を行う場合は個別申請が必須であること
が主な理由と考えられます。
イベント上空での撮影などを請け負う場合は、認証・資格の有無にかかわらず申請が必要、と覚えておきましょう(このほか、Dock 3を複数台使い操縦者1名で多数機を同時運航するケースなども、引き続き申請が必要です)。
イベント上空での撮影などを請け負う場合は、認証・資格の有無にかかわらず申請が必要、と覚えておきましょう(このほか、Dock 3を複数台使い操縦者1名で多数機を同時運航するケースなども、引き続き申請が必要です)。
3. 現在出荷済みの機体は、そのままでは型式認証機にならない
すでに出荷されているMatrice 4Dシリーズは、制度上そのままでは型式認証取得済み機体にはなりません。
型式名と型式認証書番号が機体に表示され、認証取得後に生産されたものが対象です。
型式名と型式認証書番号が機体に表示され、認証取得後に生産されたものが対象です。
- 型式認証取得済み機体の販売開始:2026年8月末頃の予定
- 既存機体の救済策:DJIが発行する「無人航空機同一性証明書」「無人航空機適合確認書」を国土交通省に提出することで、後から機体認証を申請可能。このサービスの開始は2026年8月3日(月)頃の予定(手続きはDJI JAPAN株式会社カスタマーセンターへの問い合わせ・機体送付が必要)
- 第二種機体認証を受ける際は、本機種の型式認証検査を実施した一般財団法人日本海事協会を検査機関として選択する必要があります
4. 携帯回線での運用は「電波法」側の手続きも必要
遠隔運用を支える「DJI Cellular Dongle 2」などを使って携帯電話回線で上空通信を行う場合は、航空法とは別に、通信事業者との上空利用専用のSIM契約や総務省への手続き(契約する通信事業者を通じて実施)が必要です。導入時には並行して準備を進めましょう。
5. 機体そのものの運用制限も忘れずに
飛行マニュアル上の主な制限・運用ポイントも、現場では重要です。
・最大離陸重量は2,090g。オプション装備を含めても、この範囲内で運用する必要があります
・風速12m/sを超える環境では飛行禁止。降雨は30mm/h以下、運用温度範囲は-20℃~50℃が目安です(雷雨エリアでの飛行も禁止)
・GNSS(GPS)が失われた場合、昼間はビジョンポジショニング、夜間はATTIモードへ移行します。いずれの場合も、速やかに近くの安全な場所へ手動で着陸させてください
・最大飛行時間54分、最大航続距離43kmはいずれも無風など理想条件での参考値です。実際の運用では、表示される実時間の残飛行時間を常に確認しながら飛行しましょう
・飛行許可・承認、飛行計画の通報、飛行日誌の記録、事故・重大インシデントの報告など、航空法に基づく運用手続きの遵守は引き続き必須です
まとめ
DJI Matrice 4Dシリーズの第二種型式認証取得は、ドローンポート運用で日本初という点でも、産業用ドローンの遠隔・自動運用の普及を大きく後押しする出来事です。
測量・点検・災害対応・警備など、活躍の場面はますます広がっていくでしょう。
測量・点検・災害対応・警備など、活躍の場面はますます広がっていくでしょう。
一方で、制度を本当に活かすには、「機体認証」と「操縦者の資格(限定解除を含む)」をセットで揃えること、そして催し物上空の飛行のように認証・資格があっても個別申請が必要なケースがあることを正しく理解しておく必要があります。
「認証されているから安心」ではなく、「現場で安全に運用できる体制を整える」ことが、これからのドローン活用のカギになります。
「認証されているから安心」ではなく、「現場で安全に運用できる体制を整える」ことが、これからのドローン活用のカギになります。
ドローンスクール東京では、国家資格(一等・二等無人航空機操縦士)の取得はもちろん、実際の業務で役立つ運用ノウハウや最新の制度動向についても分かりやすくお伝えしています。
型式認証制度や最新機種を踏まえた運用についてご検討中の方は、ぜひお気軽にご相談ください。
無料説明会&DJIドローン体験会の参加はこちら(毎日開催)
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※本記事は2026年6月時点の公表情報・各種公式発表をもとに作成しています。
最新かつ正確な情報は、DJI公式サイトおよび国土交通省の公式ホームページを必ずご確認ください。
▼DJIからのリリース
https://www.dji.com/jp/media-center/announcements/dji-matrice-4d-japan-second-model-certification
▼国土交通省 【型式認証を取得している無人航空機一覧】
https://www.mlit.go.jp/koku/content/002008366.pdf
最新かつ正確な情報は、DJI公式サイトおよび国土交通省の公式ホームページを必ずご確認ください。
▼DJIからのリリース
https://www.dji.com/jp/media-center/announcements/dji-matrice-4d-japan-second-model-certification
▼国土交通省 【型式認証を取得している無人航空機一覧】
https://www.mlit.go.jp/koku/content/002008366.pdf